みんなの脱サラ☆ストーリー

2人目:岡島 梓さん

東京メトロ人事部→ライターへ!

早くも大人気のコーナー!(←根拠はない)「みんなの脱サラ☆ストーリー」第二回目は、大学の同期で友人の岡島梓さん!現在は雑誌や商品カタログのライターをしている梓ちゃんに、野暮なことまで沢山聞いたよ☆

 

【略歴】

2007年 早稲田大学 第一文学部卒業

       東京地下鉄株式会社 入社(人事部)

2012年 脱サラ! カフェで働きながらライターとして独立!

【脱サラ診断】

―梓ちゃんも「転職型突発性脱サラですね。」※脱サラの分類 を参照


梓さん「あ、それ聞きたかったの!自分がどのタイプなのか!」


―でもね、けっこう学生のころから文章書いたりしてるから、あんまり突発じゃないのよね。やや計画的犯行。そのへんも含めて、本日はひとつ、よろしくお願いします。


梓さん「うん、とりあえずよろしく!」


【学生時代~就職した経緯】

―もともと文章を書くのが好きだったんですか?


梓さん「そうですね。大学2年生くらいから書く仕事がしたいな、と漠然と思い始めました。きっかけは、タイピングの練習で始めたweb日記で、学生時代に小説を書いたりしてたんです。でも私、学生時代に将来の糧になりそうなことを何もしてなくて、自分に自信が無かったんです。卒業したら「学位」だけはもらえるから、それを使うしかないと思って、総合職狙いで就活しました。でも、書くことに関わりたいという気持ちは変わらなくて、ずっと憧れていた『メトロミニッツ』というフリーペーパーを発行している出版社を受けに行ったら、その出版社が属している本体の広報担当として内定をいただいたんです。『メトロミニッツ』は本当に好きだったから、その企業グループの広報でも嬉しかった」


―あ~、うん、解る…! 血迷って就職を選択してしまった場合、「本当にやりたいことに若干関われる企業」を選ぶクセがあるよね。決して自分の本当にやりたいことは出来ないんだけどね(笑)。


梓さん「ところが…内定者懇親会に参加したところ、営業バリバリ、男には負けません!みたいな女性しかいなくて…私、群馬の女子校出身なんですが、実は女性と話すのが苦手でその高校行きたくなかったんです。大学行くためにやむを得ずという感じで通ってたのですが、その3年間でその苦手が決定的に…。こりゃ無理だ! と辞退しました。仕事って「何をするか」も大事だけど、「どんな環境か」も重要だと思うんです」


―しごくごもっともだけど…! 内定蹴るって、すごいハッキリしてるね(笑)。


梓さん「辞退すると決めたものの、この会社に就職する気満々だったので、ほぼ就活は終了してたんですよね。で、その時点で残ってたのは東京メトロの最終だけで、入れてくださいって、面接中に頭下げて就職しました」


―まさかの消去法で就職(笑)!


【サラリーマン時代と脱サラのきっかけ】

梓さん「頑固な面もあるし、そもそも…と根本に疑問を持ってしまうタイプなので、大組織にいると自分も周りもつらくなると思っていました。会社の人はいわゆるいい人ばかりで仲も良いのですが、仲が良いだけに小さい世界で、息苦しさを感じることもありました。脱サラのきっかけは、その息苦しさももちろんありますが、職場の先輩が40代半ばで亡くなられたことと、東日本大震災。明日、自分が死なない保証はないと教わって、まだやりたいことがある…最後のとき、苦手なエクセル作業をしていたくない。文章を書きたい。人のつながりをつくる場をつくりたいって、初めて真剣に思いました」



【脱サラ後~現在まで】

―商売をはじめるにあたって、どんなことをしてきましたか?

梓さん「人のつながりができるカフェをつくりたいという思いが強くなっていたので、まずカフェのバイトを始めて、ライターとしての活動はその後と考えていました。ある日、前職でお世話になった人に『そういえばライターになる勉強ってしたの?』って聞かれて、あ、してない…というわけで、退職してからライター講座に、しかも人に言われて通いだすというかなりダメな感じでした」


―そう、周りからは「脱サラするくらいだからよっぽど下準備しているんでしょうね?」と思われがちだけど実際、会社員やりながら実績や人脈作るなんてなかなか難しいよね…。


梓さん「でも勉強していることを話すと、知り合いの方からライティングの仕事をいただいたり、講座の先生に『暇です』って話していたら、半年後くらいに仕事をいただいたり、それからどんどんつながっていった感じです」


―うんうん。もうこの際「仕事ください」って感じで口に出して言ったほうがいいよね。そうするとみんな意外と手を差し伸べてくれるもんだよね(←他力本願)。 


梓さん「肩書きがないので、とにかく実績をつくろうとしてました。どこにチャンスが転がってるかわからないので、いつも自分のやっていることを説明できるようにはしていました。あと、うるさがられてもフェイスブックにいろんな投稿をして、存在を忘れられないようにしてます(笑)」


―うるさがられてもやり続けるって大事だよね(笑)。止まったら逆にまずいと思う(笑)。



【ぶっちゃけ、収入ってどうですか?】

梓さん「カフェのバイトも含めて、サラリーマン時代の3分の1くらいですね。まだまだ余裕はあるんですが、今はこのペースでちょうどいいかなって思ってます」




【脱サラ前後での変化は?】

梓さん「良い点は、自分で仕事のペースを決められること。マイペースの人にはぴったりだと思います。あとは、自分で決めた仕事なので、やらされてる感がないのがいいですね。悪い変化っていうのはあんまり無いかな? 収入は減少したけど、そこまでお金のかからない女だということがわかり(笑)今は、やりたいことなら、収入が少なくても取り組んでいて、気持ち優先という感じです」



【結婚は?パートナーの理解は…?】

―脱サラ前に結婚してますよね。脱サラ宣言した時、旦那さんはどんな反応でした?


梓さん「主人は同じ会社の人で、私の性格もよく解っているので「あ~来たか…」という反応でした(笑)。とくに反対もなく、私が「会社行きたくない…」とか「胃が痛い…」とか言ってるくらいなら辞めたっていいか~という感じでした」


―めっちゃいい旦那さん!理解ありますね…!


梓さん「でもね、大変だったのは実家で…。脱サラする2年前に、チラっと「会社辞めるかも」的な話をこぼしたとき、父が想像を超えて怒ったので、一度退職を諦めたことがあるんです。でもそれじゃ定年まで辞められない! と、黙って辞めて事後報告すると、勘当されかけたんです」


―えっ! か、勘当!? なんでそんなに怒るの!?


梓さん「父は今大学教授なんですが、父も私が幼い頃は仕事が不安定で苦労したようなんです。なので、私が大企業に就職して、安定を手にしたことが本当にうれしかったみたいで…。お前の行動の意味が理解できない、と怒られました」


―なるほど、愛ゆえに、ですな。


梓さん「でも、たまたま自費出版した本が新聞に載ったり、活動を見てもらえる機会が増えると、やりたいことがあったんだって理解してもらえるようになり、自然と関係は修復されていきました」



 

【今後やりたいことは?】

梓さん「ライターの仕事では、これからは依頼された仕事以外にも、自分で書きたいものをもっと書いていきたいと思っています! それとは別に、今もカフェでバイトしているんですが、いつかはカフェを開けたらと思っています。人と人、地域との交流が生まれるようなカフェ。そこで出会った人たちにインタビューして、また新しいものが書けたらうれしいです」



【駒井から見ての話】

梓ちゃん、いい意味でマイペースな方です。いい意味で、ですよ。

自分を大切にし、且つ自分を客観視する能力を兼ね備えています。

だから自分のことをよく解っていて、周りの情報に流されず、自分に合った生き方・働き方を上手にみつけています。

ついつい周りの人と自分を比べて、自分が幸せかどうかを判断しがちです。

でも、それは他者と比べての相対的な幸せであって、絶対的な幸せではないのです。

そうなると誰だってビルゲイツに比べたら負け犬です。

しかし、こういうマイペースさを持つことで、自分だけの幸せを見つけられるのかな、と思います!

 

本日ご紹介した岡島さんのFacebookはこちら https://m.facebook.com/azusa.okajima